近年、猛暑が当たり前となってきた日本の夏。
赤ちゃんと外出する際には十分に注意しないと、赤ちゃんを熱中症の危険にさらしてしまう可能性があります。
本記事では、夏のお出かけ時に知っておくべき注意点と、その対策をまとめました。
なぜ危険?赤ちゃんの夏の外出で絶対に知っておくべき注意点
ここでは赤ちゃんを連れた夏の外出では、なぜ注意が必要なのかを解説します。
体温調節機能が未発達で熱がこもりやすい
子供(乳幼児や幼児)は体温調節能力が未発達です。
体温が高くなった場合、大人であれば汗をかくことで体温を下げることができます。
一方、子供は汗をかく能力が未発達であり、以下のような理由から体に熱がこもりやすくなります。
- 暑さを感じてから汗をかきはじめるまでに時間がかかる
- 1つの汗腺から出る汗の量が少ない
- 一度に汗が吹き出したり、体の一部のみに集中して汗をかいてしまうため、上手く全身の体温を下げられない
また、子供は大人より周囲の温度の影響を受けやすく、周囲の気温が高い場合には体温が上がりやすく、気温が低い場合には体温が下がりやすくなります。
これらの要因から、夏場の子供はとても熱がこもりやすく、体温が上昇しやすい状態となります。
【参考】子供が大人より周囲の温度の影響を受けやすい理由
子供が大人より周囲の温度の影響を受けやすいのは、体重に対する表面積が大きいためです。
体温の変化は、体の質量(体重)あたりの流入/流出する熱量となります。流入/流出する熱量は、体表面積に比例するため、体温の変化は「体の質量(体重)あたりの体表面積」となります。
子供の体と、大人の体を比べた場合、子供の方が「体の質量(体重)あたりの体表面積」が大きくなります。以下はイメージしやすいように、立方体の1辺の長さが変化した場合の、容積(≒体重)と体表面積の関係を表した図です。

酷暑においては、体温より周囲温度が高くなることがありますが、その場合、大人よりも体の小さい子供の方が体温の上昇しやすくなります。
ベビーカーの座面は地面の照り返しで+6.8℃に
サントリーホールディングス株式会社と株式会社ウェザーマップが2023年5月に実施した地面の照り返しの影響を確認する共同検証実験では、大人の胸の高さ(150cm地点)と子供の胸の高さ(80cm地点)で、7.1℃の気温差があることが分かりました。
気温が31.4℃、快晴の条件で、150cm地点が31.1℃、80cm地点が38.2℃となったようです。
(データ参考:サントリー ニュースリリース「判明!真夏日、地面に近い子どもの高さの気温は大人より7℃高い!小さな子ども特有の暑熱環境「こども気温」を知ることが子どもの熱中症対策の第一歩!」)
子供の胸の高さでは、気温に対して+6.8℃となっています。
主流なベビーカーの座面の高さは50~60cm程度であり、照り返しによる温度上昇は地面に近い方が高くなるため、ベビーカーの座面では気温に対して+6.8℃以上となっているはずです。
最近は気温が35℃以上の日も多いですが、その際子供は41.8℃以上の熱にさらされていることになります。
大人よりも脱水症状になりやすい
子供は以下のような理由から、脱水症状に陥りやすいです。
- 体の水分比率が約70%~80%と高い(大人は約60%)
- 代謝が高く、呼吸や皮膚で自然に失われる水分が多い
- 腎臓の機能が未熟で、おしっこを上手く濃縮できず、水分を余分に排出してしまう
赤ちゃんの夏の熱中症対策!すぐできる4つの基本
① こまめに水分補給をする(母乳・ミルク・麦茶)
子供は体温が上がりやすく、脱水症状になりやすいです。
定期的に水分補給や、水分の多い食事を取るようにしましょう。
特に暑い日には体を動かしていなくても、こまめな水分補給が重要となります。
② 通気性の良い服装と帽子を選ぶ
子供は体に熱がこもりやすく、体温がすぐに上がってしまいます。
暑い日には通気性の良い、熱のこもりにくい素材の服装を選びましょう。
また、日光が直接当たると体温が上がるとともに、子供のデリケートな肌や目は紫外線のダメージを受けやすいので、日光を避ける帽子を着用させましょう。
③ 日陰を選び、日中の炎天下の外出を避ける
地面の照り返しにより、子供の周囲温度は気温よりも高くなります。
日陰では直射日光と地面からの照り返しがないので、子供の周囲温度が上がるのを防ぐことができます。
それでも最近の夏の猛暑では気温自体が高いので、日中の気温が高い時間帯の外出を避け、朝や夕方の気温が比較的低い時間帯に出かけるようにしましょう。
④ ベビーカーや抱っこ紐の「背中の蒸れ」を防ぐ
子供は体温が上がりやすく、汗っかきです。
ベビーカーのシートや、抱っこ紐の大人との密着部分は通気性が悪く、不快な蒸れを引き起こし、あせといった肌トラブルの原因となります。(特に大人と密着する抱っこ紐は蒸れやすいです。)
蒸れを防ぐためには、冷却アイテムや扇風機を活用し、熱を逃がすのが有効です。
背中のムレ対策の救世主!ベビーカーファンシートが選ばれる理由
ベビーカーでの夏の外出では、子供とシートとの密着による背中蒸れや、地面からの照り返しと熱のこもりやすさによる熱中症への対策が不可欠です。
有効な対策となるのが「ベビーカーファンシート」です。

ベビーカーファンシートは、ベビーカーに取り付けるシートタイプの暑さ対策グッズです。
ここでは、夏の暑さ対策になぜベビーカーファンシートが選ばれる有効なのかを解説します。
※一般的な形状とは異なるベビーカーでは、ベビーカーファンシートの取り付けが困難な場合があります。
理由①:電動ファンがシート内に風を送り、熱をこもらせない
ベビーカーファンシートには、電動ファンが付いています。
この電動ファンが取り込んだ空気がシート内を通り、背中や頭といった位置にある穴から風となって吹き出ることで、熱や湿気を逃がすことができます。
赤ちゃんは常に程よい風に当たっている状態なので、快適に過ごすことができます。
電動ファンは、モバイルバッテリーで動作させるのが一般的です。
理由②:通気性の高い素材や冷感素材で快適
ベビーカーファンシートには、メッシュ素材のような通気性の優れた素材や、肌に触れるとひんやりとした冷たさを感じる冷感素材が使用されているケースが多いです。
また、保冷剤を入れるポケットがあるものもあり、熱や湿気がこもるのを防ぐように設計されています。
理由③:チャイルドシートやバウンサーなどマルチに使い回せる
ベビーカーファンシートはベビーカー専用ではなく、車のチャイルドシートや、自宅でのバウンサー、ベビーベッドなどの寝かしつけにも使い回すことができます。
特に車内も温度が上がりやすく、急な調整も難しいため、チャイルドシートに使用するのはおすすめです。
※相性によっては、ベビーカーファンシートの取り付けが困難な場合があります。
まとめ:しっかり対策して夏も赤ちゃんとお出かけを楽しもう
近年、夏の気温が非常に高くなっています。
夏休みなどで、赤ちゃんとの外出の機会が多くなると思いますが、夏の外出では以下について注意が必要です。
- 夏場の子供はとても熱がこもりやすく、体温が上昇しやすい
- ベビーカーの座面では気温に対して+6.8℃以上高くなることもある
- 大人よりも脱水症状になりやすい
これらの注意点を理解したうえで、以下のような対策を講じることで、赤ちゃんが熱中症になるリスクを下げることができます。
- こまめに水分補給をする
- 通気性の良い服装と帽子を選ぶ
- 日陰を選び、日中の炎天下の外出を避ける
- ベビーカーや抱っこ紐の「背中の蒸れ」を防ぐ
また、ベビーカーの蒸れや体温の上昇を防ぐために有効な対策が、ベビーカーファンシートです。
しっかりと対策を取って、赤ちゃんとともに楽しい夏の思い出を作ってください!


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